天文宇宙検定2級ノート 3章2節

ケプラーの法則

第1法則・・・惑星は太陽を焦点の一つとする楕円軌道を公転する。

第2法則・・・惑星は、太陽と惑星を結ぶ線分が、単位時間に一定の面積を描くように運動する。→惑星の公転速度は近日点付近で早く、遠日点付近では遅くなる。

第3法則・・・惑星の軌道長半径の3乗と、惑星の公転周期の2乗との比は、どの惑星でも一定である。軌道長半径をa(天文単位)、公転周期をp(年)とすると、全ての惑星についてa³/p²=1となる。→太陽から遠い惑星ほど公転速度が遅い。

ケプラーの法則は、惑星と衛星との間にも成り立つ。

 

焦点・・・楕円軌道は近日点と円実点を結ぶ方向に長く伸びておりこれを長軸という。太陽は長軸上にあるが、その中心には位置しない。太陽の位置を焦点と呼び、長軸の中心に対して太陽とは対照の位置にもう一つの焦点がある。楕円上の任意の点から2つの焦点まで引いた線分の長さの和は常に一定になる。

遠日点・近日点・・・惑星の軌道上で太陽から最も遠い位置を遠日点、近い位置を近日点という。

道長半径・・・長軸の半分の長さ。平均距離とも呼ぶ。

離心率・・・焦点s(太陽)とs’が中心Oから離れている割合。軌道長半径をa、離心率をeとすると、近日点距離はa(1-e)遠日点距離はa(1+e)となる。→離心率0のとき、a(1-e)=a(1+a)となり円を表す。離心率が1のときは放物線を表す。

水星以外の惑星のeは0.1未満でほぼ円に近い。水星はe=0.206

 

万有引力・・・質量をもつ2つの物体が互いに引き合う力。質量の積に比例し、距離の2乗に反比例する。万有引力F=G・Mm/r²

ケプラーがによって経験的に発見された法則を、アイザック・ニュートン万有引力が理論的に証明した。

 

ケプラーの法則ニュートン力学

ケプラーの第2法則は、面積速度一定の法則とも呼ばれる。のちのニュートン力学の、角運動量保存則と同じ意味。

角運動量保存則・・・外から力が働かない限り、回転している物体の角運動量は保存される法則。角運動量L=mrv (m:物体の重さ r:回転する物体の半径 v:速度)

例えばフィギュアスケート選手のスピンは、腕を伸ばすと(半径が大きくなると)遅くなり、腕を縮めると高速回転になる。

 

1年の半分は何日?

春分点秋分点は、地球の公転軌道を二分する点。春分の日秋分の日の日数は1年のちょうど半分になるものと思うが、ケプラーの第二法則により春分から醜聞までの日数の方が少しだけ長い。(春分秋分約186日、秋分春分約179日)

 

満月の月齢は変化する。

満月の月齢は13.9~15.6の間で変化する。

地球と月の間にもケプラーの法則が成り立ち、月が地球に近いときは早く、遠いときは遅く動くため。

新月から満月の間に突きが公転スピードの速いところを通っていたら、月齢は小さくなる。その逆だと月齢は大きくなる。